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アキバでメイドの夢を見る

Part.22 Remains


初めて、かなちゃんって呼ばれた時の事は鮮明に覚えています。
私は、丁度暗黒時代真っ盛りで、どうにかしなくちゃと必死になればなるほど、自分自身も、周りの何一つも許せなかった時でした。
第一は先輩なんだから、しっかりしなくちゃという気持ちが先行したものの、その後に次いで出た「だって早く仲良くなりたいんだもん」って言葉で、そんなプライドとかは全く無くなってしまい、そっから、なかなか色々なことをひとりでこなしがちな私は、お陰様で最高速でゆかりと友達になれました。

自分はやっぱり根はオタクで、メイド喫茶は自分なりの居場所です。ひとそれぞれが、そこに自分なりの居場所を感じているはずです。ゆっくりと過ごせるから、お気に入りのメイドさんがいるから、アニメに囲まれた場所にいたいから、色々あると思います。
その中でもサロンは、少しだけ社会から飛び出てしまった人たち(失礼っすね)の居場所になりました。なんとなくこのまま家に帰りたくないな、少しでも面白いことがあったらいいな、大人になりきれない大人達、そんな人達の場所です。
私は、面白いことを真っ先に起こしたいし、ゆかりんは、辛い時に優しくしてあげたい、そんな2人で2年弱深夜の秋葉原に誰かの居場所を作ってきました。大袈裟ですけど。
みんなに愛される空間を作ることって、やっぱり難しいし、悩んでいたこともわかっていたけど、最終的に集まったあのすげー人数は、他のなんでもない、悩みながら向き合ってきたことの答えだとおもいます。

最後に気づいたこと、やっぱり私は一緒に頑張ってくれるひとが必要だったんだってこと。一緒にいっぱい頑張ってくれてありがとう。
あの時、入ってきたのが、ゆかりじゃなかったら、今もうここにいることはなかったって私は思います。何もかもが許せないまま、志半ばで、普通の社会人になっていたと思います。まだ、ここにいるのは、紛れもなく、サロンが好きだからです。
ゆかり、こうめさん、研修生さん、集まってくる人達、みんな変だけど(私は違います)私は全部大好きです。
何より、悩んだり、大変だったり、色々なことがあったけど、クソくだらない下ネタはなしたりとか、歌いながら笑いながら夜明けの秋葉原を歩いたこととか、一緒に過ごした時間は全部全部楽しくて仕方なかったです。まゆみさんに2人が出勤するとバックルームがうるさいなぁ〜と言われたこと忘れません。

最後にカチューシャ返す時、小さい声で「先でごめん」って言ってたの、きこえてたよ。「幸せになってね」って言ったのきこえてたかな。
ごめんね、って言うけど、そんなことないんだよ。こんなに優しい場所を、残してくれてありがとう。人の幸せばっかり願ってないで、ちゃんと幸せになってね。

やっぱり、あまり実感はないけど、また日々の中で、少しずつ実感して、受け入れて、また当たり前がはじまっていくんだろうけど、自分がここにいる限りは、残してくれた優しい空間が、少しでもあり続けるように、みんなの心の中にしまわれた優しい思い出が、たまに滲むきっかけになるように、と思います。

ゆかりんにもらったいっぱいのものは、多分まだ返しきれてないと思う。だから、何かあったらすぐに返しに行くからね。私が渡した分のが増えたら返してね(笑)そうやって、ずっと友達でいてほしいです。

卒業おめでとう。
メイリッシュを選んでくれて、サロンを選んでくれて、出会ってくれてありがとう。


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Part.21 安寧の鳥籠


歩いていた。
何も分からないまま、歩いていた。
辺りには、ただひとつを除いて何も無い。本当に何も。景色や、物等は一切無い。唯一何も無いこの真っ暗な空間にあったのは、ひとつの道だった。

歩くしかなかった。
他に何も無い、ここで。出来る事、やれる事、はただそれしかなかった。意識など関係なく、それだけをしていた。呼吸をしていることで空気がある事を知る。自身の身体を使って判別できるものしか、ここには無い。

ずっと歩き続けていた。
突如目の前に2つの分かれ道が現れ、そこに開かるそれぞれの扉。扉を自身が認識できるのは、何も無いと思っていた空間でも、僅かに光があることの証明であった。扉に書かれた文字は古からのシンプルな2つ、天国と、地獄。
大多数の人間が、きっと迷わず天国の扉を選ぶだろう。そして少数の考える人間が、迷った末に天国の扉を選ぶだろう。残りごく僅かな疑心暗鬼が、迷った末に地獄の扉を開くだろう。そして、最後にはみ出た数人の奇特な人間が、迷わず地獄の扉を開くだろう。

僕は、迷わずに地獄の扉を開いた。


往々にして、幸福は退屈だ。
刺激、驚き、悲しみ、人生を彩る必要悪達。それらが無ければ、ツマラナイのだ。

扉を開いた先へ歩いた。
何も無い、霧がかかった景色の中を1人で歩いていた。何も無いけど、進んでゆけと聞こえもしない大衆の声がする。
霧があるから何もないと思うのか、本当に何も無いのか、判断できぬほどの濃霧。ひとつ分かること、肌触りの湿った空気をそっと吸った。

暫し歩いていると、何かを認識した。
目の前に落ちている、何か。目を凝らして見ると、動かない虫であった。触覚などの動きが無いことから息は絶えているようだ。息絶えてもなおその美しい色と照りが残る。この何も無い空間に、突如現れた虫は異形だったが、一度でも見たことがあるもの、それはすぐに普通の景色となり、生き絶えた今は、美しさに癒される事もない、突然の驚きが冷めた後は、ただの風に吹かれたら飛ばされるゴミだ。
変わらず床で照り続ける虫を背に、また何処に向かうかも分からずに、歩みを始めた。

途方もなく歩く。
何故、歩いているのかも、何処に向かっているかも、分からないまま。まるでそれしか出来ぬかの様に。立ち止まればどうなるだろう、そんな事も考える事無く、もはや足は勝手に動き続けていた。

また、落し物を見つけた。
目の前に落ちているモノ、潰れた鴉だった。
死んでいるのは一目瞭然だった。鴉だと分かったのは、散らばった黒い羽と臓物の間に、顔だけが残っていたからだ。目を凝らしてしまったばっかりに、徐々に込み上げる嫌悪感。この空間で初めて動かされる感情、緩やかにえずく。何故この空間で、どの様な罪を犯せば、その様な形で死を迎えるのか、薄気味が悪かった。これが地獄という事なのか。惨い姿で、命を奪われる事が。


可哀想な鴉の骸を尻目に、また歩き出す。
可哀想。可哀想とは何だろう、自身が決めた、命の重さだ。知ってしまう。鴉が死んでいたら死体だと思った、虫が死んでいたらそれはゴミだと思った。それが、自身の決めた命のボーダーラインなんだろう。価値なんだろう。同じ命なんだから、という言葉の整合性のなさに、途端に価値観が崩壊していく。なら、自身の命の価値は?それは、一体誰が決めるんだろうか。

2つの死に目を背に、前へとまた歩みを進める。
ふと気づけば、足取りが少しずつ重くなってきた。どれくらい、もう歩いたのだろう。ゆっくりとゆっくりになり、次第に足は止まった。気づけば、歩いていた道はとうに無くなっていて、足元も、目の前も、全て何もない、真っ暗な空間に来ていた。
段々と呼吸が浅くなるが、息苦しくは無い、自分の呼吸が静かに止まるのを感じた。
身体の細部が少しずつ止まり、ゆっくりと全ての機能が止まり、意識だけが残る。


そう、全てが無。
真っ暗な、静謐な、真空に意識だけが永劫に残る。
これが、地獄の扉の先だ。想像していた阿鼻叫喚などではない。永遠の、無。
あの時、天国を選んでいたとして、其処は平穏で平和で、慣れて、常に幸福を与え続けられる、永遠の安楽だ。そこにあるのはそう、地獄のそれと何も変わらない。だからあの時どっちを選んだかなんて些細なことで、自分で選んで、ここにいる事が、真実だ。
永劫の無の中で、見る夢はなんだ。



真空の鳥籠。
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Part.20 遷ろう



気が付けば午前2時。
当たり前のことが当たり前に出来なくなってから何日経過したのだろう。


中学3年生の春に、所属していた部活動の部長になることが決定した。小学生のころから、学級委員や生徒会的なものを任されがちだったので特段驚くこともなかった。そこが思えば人生の初めての起点だったと思う。いい子に、言われたことをきちんと出来ていた自分が、意思を持った初めての起点。
自身が所属していた部活動は、顧問もほとんど顔を出さなかったし、歴代でも何か結果を残したりしているわけではなく、生ぬるい空気が常に漂っていた。それでも一応地区大会やらにエントリーはするもんで、自身は部長になったこともあり、当たり前以上の責任感を持っていて、今思えば空気が読めなかったのだなあとわかるものの、きっちりやりたがりの自分は大層苛められていた。その時に悟ったことは、頑張りたい人なんてそんなにいなくて、空気を読んでそこそこに生きないとつらい、ということだ。受験も終わり、部活も終わった自分は、卒業式までちゃんと登校できた日は一度も無かった。ちなみに高校も大学もちゃんと行けないままでした。
そんな感じで生きていた自分も一応きちんと教育された思念があって、アルバイトはちゃんと行っていたけど、それも1年くらいで飽きてしまうし、どうしようもない人生だったけど、メイリだけは4年も働いている。親にちゃんと就職しろ結婚しろと罵倒されながらも、天職だと言い続けている。オタクの情熱みたいなものが、今まで鬱屈と生きていた自身の中で、唯一の光みたいなもので、私はメイド喫茶というものに救われていたし、働く女の子もお客さんもみんなが救われる場所になればいいと思っている。けども、綺麗ごとだけではいかず、それ相応に気持ちを割いているから、嬉しいことも悲しいこともある。誰かの善意がすれ違って悪意になってしまうこともあるわけでして。どうするかって言えば、思いやりを持つしかないんだわな。それが唯一の着地点のクッションになることを願って。


誰かの過剰な前向きは、残りの人間の影をより一層濃いものにする。あの時の、中学三年生の時に感じた、無力感と同じ。そんなことを感じて、ひとりで動けなくなってしまった、春の始まりです。
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Part.19 終わりかけの星




世界がズレていくのを感じている。

ま、別に褒められたことじゃないけど、自分が気持ちよければ、誰かにバレなきゃ、いっかって。
そういう意識あるまたは無意識の罪が、たった少しが、世界にひずみを作っているんだとおもう。

世界のモノの総量はかわらない。
都合のいいことなんてない。
幸福に傾けるには罪の倍をうめなくちゃならない。

誰かの、わたしもこんなことされてるからこうしても仕方ないでしょ!?
というのが更にひずみが開くのを加速させている。と思います。

けどきっと、自分が気づかぬところで自分もそうなっていることでしょう。
無意識にマイナスを生んでいる自覚をもって、なるべく、プラスを産み出せるようにがんばります。


関わらないのが自分の優しさだけど、少なくとも自分の視界には気持ち悪いカーストみたいなものが無くなりますように。現役で頑張ってる人間が報われますように。

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Part.18 サナトリウム


お久しぶりです。
こうしてブログを書こう、というのも何だか少なくなり。気づけばツイッターもそんなに更新せずに、なんとなしに社会に適合していく自分を感じています。

本来であれば12月に無事に終了したかなこ祭に関してのお礼をいち早く書くべきかとも思うのですが…書くべきですね。
年末に行われたかなこ祭、お越しいただいた皆様ありがとうございました。

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予想を超える多くの方々に見守られ、無事に終了致しました。その節は本当にありがとうございました。写真集やグッズもお陰様で現在では全て完売致しました。

メイリッシュに入ったのが2015年7月、3度目のお祭りでした。初めてのお祭りは訳の分からぬまま、2度目のお祭りは自身の人生の全盛期、3度目のお祭りは、リスタートです。
去年の自分は絶対に越えられない、プレッシャーからのスタートでした。けども開催に至ったのは、楽しみにしてくれてる人がもしかしたらいるかもしれない、という細い希望です。きっとサロンが今ほど賑わうようになってなければこの細い希望すら無かったと思います。
お祭り自体は、自分自身がやりたかったことを詰め込ませてもらって、失敗も成功も半分くらいてんこもり。だけど、すごくすごく自分らしい1日だったと思います。しかし、何より深夜にも関わらずに携わって下さった皆様が面白がってくれなければ何も出来なかったわけですから、相当に感謝しています。シフトに入って下さったまゆみさん、イヴさん、校長先生、入ってないのに来てくれた研修生さん、ごんごん、皆様、本当にありがとうございました。
深夜スタッフになったこと、決まった当初よりも、今ではすごく大切に思っています。言葉も振る舞いも入った頃よりだいぶ粗雑になりましたが、1人1人に対する想いみたいなものは以前よりもしっかりとそこにあります。なによりも、情熱を持った人間が近くにいるってことが相当に大きいですけど。深夜はひとりと向き合える時間が長い、自分にとって大切な場所です。それが皆様にとって大切な場所となり、次世代まで続いてゆくことが私の願いでもあります。


最近珍しく体調を崩しまして。
ほんと何十年ぶりかってくらいに久々に家で天井を見つめていたんですけど。
人に優しくするって本当に難しくて。自分のことでいっぱいで周りが見えないことの方が多くて。その人の為だと思ってやってることも自分の利得のためだったり。本質は何も変わってないのに、軋轢だけを生んだり。そういうの、ずっと頭に張り付くタイプの人間なんですけど。
でもね、自分は常に光側でありたいと強く思った最終日でありました。自分が望んでいるのはただの理想像かもしれませんですけど、それを追いかけてくのが正解だと思ったから。後は、別段可愛いとも歌やダンスがうまいとも思ってないけど、空気をワントーン明るくするのは得意だと思うから。自分のできること、得意なことを大切に、苦手なことから目を背けずに、着実に進んでゆこうと思います。願わくば寝て起きたら美少女になっていてほしいけど(笑)
関係ないけど、会いたい!っておもってもらえる存在でありたいからこっちが会いたいっていうのはずるいので言いませんけど元気になったので早く会いたいですね('_')

かな
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